院長ブログ

2018年9月27日 カリオロジーって聞いたこと、ありますか?

カリオロジーとは、歯科部門においても特に虫歯に関連する学問のことを指します。歯科治療では、虫歯のリスクやそれに伴う治療方法に関しては、色々な研究が行われています。


こうした治療は、現場での感覚的な手術に依存しているというわけではなく、あくまでも学問的な立場から効果が高いと考えられている方法に終始しているという特徴があります。実際に、カリオロジーという学問的な立場は、既に30年以上も前から研究対象として大学の講義などで広く認められてきました。


単純な歯科に関する知識だけではなく、歯の病気から疫学や病原菌に対する知識など、様々な分野にわたって影響を与えないかどうかも議論されています。実際に、現実的な観点から述べると、カリオロジーの考え方によってなぜ虫歯が出てきてしまうのかがある程度はわかるようになっているのです。原因が分かっているわけですから、そうならないようにするための治療法や対策も提唱されています。


例えば、カリオロジー的な観点から見ると、虫歯というのは口の中の再石灰化という考え方で説明が可能です。甘いものを食べると虫歯になると言われていますが、これは、甘いものを食べると口の中が酸性化して歯が徐々に溶けていくからです。溶けていった物質は、唾液などの口内物質によって再石灰化が始まるのですが、この作用よりも溶ける作用の方が強いと歯の環境は徐々に悪くなっていきます。


日本国内でも、近年は保険の適用はないものの新しい治療技術として歯を削り過ぎないようにしたり、歯を抜かずに治療を進めていったりするなどの方法が広がっています。従来まで、歯科手術では歯の状態が悪くなると該当部分を削って進めていくことが非常に多かったのです。しかし、この方法にはいくつかの問題点も存在します。特に、歯に関わる口内菌に関しては、二次感染が懸念されているものでもあります。


事実、神経を抜いたりすると実は身体に対して良くない影響を与える可能性があることを指摘されています。こうした問題点を是正していくためにも、なるべく歯を自然な形で残したまま進めていくことが主流となりつつあります。このような考え方ができるようになったのも、カリオロジーという専門的な学問の分野があるからに他なりません。


世界的にも、こうした歯に関わる知識は体系化されてきており、様々な分野に対してどのような影響を与えるかに関しては、解明に向けて21世紀の大きな課題の一つとして注目されています。

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