院長ブログ

2020年1月27日 ファイバーコアとメタルコアの違い

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虫歯が進行し歯髄を削り取らなければならなくなった場合、新たに歯の芯となる、土台のコアが必要になります。そのコアには金属を使用したメタルコアと、グラスファイバーを使用したファイバーコアとがありますが、これらは歯にクラウン(被せ物)を付ける際に必要となるもので、それぞれに特徴があります。

メタルコアとは、その名の通り素材に金属が使われているコアです。銀合金で形成されているため、人間の歯質に比べると非常に硬く、それゆえに噛んだ際に加わる咬合力によってまだ残っている歯質までも破折させてしまう恐れがあります。

また、メタルコアは当然ながら金属の色を有しているので、上からクラウンを被せたとしても外から金属色が透けて見えてしまうという可能性があります。歯の治療を行うにあたって、審美性を気にする方も多いので、外見の問題は重要といえます。

さらに、長い間使い続けていると、金属が溶け出し歯茎を着色してしまうという現象が起きる場合もあります。周りからは黒ずんだように見えてしまうため、こちらも見た目を気にする方には問題といえるでしょう。当然ながら、金属アレルギーを持っている方は使用できないので、使う人を選ぶコアかと思われます。

ファイバーコアとは、素材にグラスファイバーとコンポジットレジンが使われているコアで、光ファイバーで使用されている素材に近い性質を持っています。ファイバーコアは、細いグラスファイバー繊維を幾重にも縒り固めた構造をしていて、素材自体に柔軟性があります。

そのため、ある程度強い力が加わってもファイバーと歯質とで上手く力が分散され、歯へのダメージを抑えられるというのが特徴です。グラスファイバーは光を透過するため、被せたクラウンからコアが透けて見えるという心配もありません。

また、金属が一切使われていないメタルフリーな素材のため、歯茎を着色して黒ずませてしまう恐れもありませんので、メタルコアに比べて審美性も優れているといえるでしょう。もちろんながら、金属アレルギーを気にする必要もありません。

このように、メタルコアとファイバーコアとでは、大きく特徴が異なります。それぞれにメリット、デメリットがり、個人の目的に合った利用が求められます。ですが、一般的にはメタルコアよりファイバーコアを使用するほうが適しているといえます。

ファイバーに比べるとメタルのほうが安価で、費用が安く済むというメリットはありますが、その分デメリットも多いです。

なにより、メタルコアを使用する場合、歯質をより多く削らなけらばいけません。一度削ったエナメル質や象牙質は、原則的に二度と再生することはありません。そのため、今ある歯質を一生使い続ける必要があるのです。そのように考えると、歯科治療で削る歯質の量は、可能な限り少なく抑えることが重要です。自分の歯をより長くより大切に使い続けたいと思うのであれば、ファイバーコアを使用したほうが良いといえるでしょう。

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