歯周病と心臓病の関係

歯周病の危険はお口の病気だけではない!?

日本は歯周病で歯を失う人が増えています。歯周病は歯周組織の病気で、細菌が感染して起こります。歯茎が赤くはれて出血している場合は、早めに歯科医に相談して治療を行うことが大切です。

治療をせずに放置していると、歯を支えている歯槽骨が吸収されて正常に噛むことができなくなります。

歯周組織が破壊されると歯がグラグラして最後には抜け落ちてしまうので、症状が軽いうちに治したほうが安心です。

毎日歯を磨いていても汚れが残っている人は多く、歯と歯茎の間に付着する歯垢が歯茎の炎症の原因となってしまいます。

歯垢の中にいる細菌は酸素を嫌う性質があるので、歯茎の溝にすみついて増えていきます。
人間には細菌の増殖を防ぐ機能がありますが、体の防御機能が低下すると歯周病を発症しやすくなります。

おやつの後にも歯を磨かないと…

大人の場合、歯茎の炎症は口の中の衛生環境や生活習慣、全身の健康状態が大きく関わっています。

口の中が乾燥すると、細菌が増殖しやすくなります。歯ぎしりする癖がある人も歯周組織に負担がかかりやすく歯茎の炎症が起こりやすいので注意が必要です。喫煙や生活習慣の乱れ、ストレスも歯の健康を害します。

疲れやストレスがたまると、免疫力が低下して病気にかかりやすくなります。食事の時によく噛まずに食べていると、十分に唾液が分泌されないため細菌が繁殖しやすくなるのでよく噛んで食べることが大事です。

疲れると甘いものが欲しくなる人は多いです。コンビニで買った甘いお菓子を間食で食べて歯を磨かないでいると、細菌が糖分を栄養にして繁殖します。歯周病は歯を失うだけでなく、全身にも大きな影響を及ぼします。

歯周病になると心筋梗塞などの心臓病にもかかりやすくなる!

中高年に多い動脈硬化は、血液を送る血管が狭くなることで血液の供給がスムーズにできなくなって起こります。動脈硬化は食生活の乱れやストレス、運動不足も原因になりますが細菌感染も原因のひとつです。

歯周病の原因となる細菌が刺激となり動脈硬化を誘導する物質が発生すると、血管内に脂肪性の沈着物ができて血管が細くなります。

冠動脈は心臓に栄養や酸素を運ぶ重要な血管ですが、細菌が冠動脈に炎症を起こすと心臓に血液が届かずに心臓病を招くことがあります。

歯周病が進行すると、心筋梗塞や狭心症などの心臓病にかかるリスクが高くなります。

狭心症の場合は、胸を圧迫されるような痛みが数分から10分程度続きます。心筋梗塞の場合は、心臓に圧迫感を感じたり痛みを生じたりします。

歯周組織を健康に保つには、専門家によるクリーニングが重要です。毎日丁寧に歯を磨いていても磨き残しがある人は多く汚れが細菌を増やすからです。

歯垢や歯石を取り除いてもらい、定期的にクリーニングを行うことで歯茎は健康に成ります。

歯と歯の間の歯垢はブラッシングではなかなか落とせないので、デンタルフロスを使って落とします。デンタルフロスを使えば歯周ポケットの掃除も簡単にできるので便利です。デンタルリンスやマウスウォッシュを使うと口の中が清潔になり口臭も予防できます。